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令和の年金大改悪?「①年金が目減りする」

 10月25日に年金制度改正の議論が行われたが、2024年度改正案は国民にとっては厳しい内容になるとのこと。

 その一つが、「厚生年金のマクロ経済スライドの延長」です。公的年金制度の良いところは、物価や賃金の上昇に合わせて年金額も上昇する仕組みです。つまり物価が変動しても年金受給額の実質的な価値はかわらず、同じ生活水準を維持できる、というものです。ところが、2004年度の改正で年金額の計算に「マクロ経済スライド」という仕組みが導入されました。これは賃金(物価)の上昇率から、「スライド調整率」と呼ばれる数字(現在は0.9%)を差し引いて年金額を変動させるというものです。つまり、賃金(物価)が1.5%上昇しても、0.9引いた「0.6%」しか年金額は増えません。年金が実質的に目減りしていくのです。

 現行制度では「マクロ経済スライド」は、厚生年金は2025年まで、国民年金を2046年まで続く見通しですが、改正案ではどちらも2033年まで延長案が出ています。

 少子高齢化が急速に進んでいるため、今後公的年金制度には不利益な改正が見込まれます。年金額、保険料ともに関わるもので、国民の生活に大きな影響が出ます。対策等ができるよう、当初は早めに皆様にお知らせし、相談にも対応していきたいと思います。